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Posted by 京つう運営事務局  at 

2010年05月12日

眠れる夜は・・

若い頃にも時々ありましたが、最近は年のせいか夜中に目が覚めて寝られない日があります。
しばらくブトンの中で悶々とすることもありますが、諦めてスタンドを付けて本を読みます。

今もっぱら読んでいる本は相良亨が書いた「世阿弥の世界」
能の大成者世阿弥が能に込めた自身の世界観を、世阿弥が作った能から読み解こうとして本です。もともとは日本倫理思想史を専門とされる方ですが、なかなか難解で、私にはすぐに理解できないことばかりですが、それでも何故か納得はできると思っています。


ところで、バッハが活躍したバロック時代にも極度の不眠症で悩んでいる伯爵がいました。自分のお抱えの音楽家に演奏させるためにバッハに作曲の依頼をしました。そうしてできた曲が「ゴールドベルク変奏曲」 アリアと30の変奏曲からなるとっても素晴らしい曲です。

でもずっと不思議に思っていたのですが、こんなに素晴らしい曲を聞きながら眠りにつくことが本当にできたのだろうか・・と。

でも最近、ふと思ったのは、不眠で眠れぬ夜を、眠ろうとしたのではなく、眠れの夜をこの曲を聞くことで楽しい夜に変えたのでは・・・と。伯爵は様々な変奏を聞きながら、次はどんなふうなるのかわくわくしていたに違いない。そして、第30変奏は当時の流行歌が二曲を組み合わせたとってもほっとでき、そして終曲にもとのアリアが続きます。飽きさせない変奏とおなじみの歌謡曲、そしてアリアと計算された素晴らし曲を毎夜聞いた伯爵は心地よい眠りについたことでしょう。

http://www.youtube.com/watch?v=Gv94m_S3QDo&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=Rtt1msnwlZQ&feature=related   


Posted by 山名騒然  at 09:20Comments(0)思いのまま