明月舎のお茶会

山名騒然

2011年02月17日 09:53

前日からの雪も夜中にやみ、庭にうっすらと残る程度で、雪見の茶会とはなりませんでしたが、来てくださるお客様の足元が危なくなくてよかったです。

さて今回のお席、いくつも見どころはありますが、やはりなんといっても本席の掛け物。清厳和尚の「山形柱杖子」。 「さんぎょうちゅうぞうす」と読み、山から切り出したままの杖の事だそうですが、深い意味があるのでしょう。席中では、「ありのままで良い」というようなお話がされていました。書は、大きく、太く、伸びやかで、まさに「飾り気のない、ありのまま」という感じでした。

さて、次は、「大講堂」の釜でしょうか。春の気配は感じられますが、まだまだ寒い季節、大きくて、タップリした釜、口も大きく、蓋を開けた時の湯気から、暖かさを感じて頂けたのではないでしょうか。

次は、お菓子。桂の中村軒さんの「蒲公英」。黒砂糖のキントンですが、雪に見立てた白い麩焼のあられの下に黄色い物が見えます。

その他、三成棚に竹泉の赤絵の水差し。榊原紫峰がめづらしく焼き物に絵付けした菓子器などなど・・・。

お菓子がぎりぎりだったので、社中はだれも頂けませんでしたが、それだけが心残りの一日でした。

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