能のシテ方五流のうち、観世流と金剛流の両派の家元、先生方が出演されて、謡の楽しさや両流の違いなどに焦点を当てて解説つきで聞くコンサート。
とっても面白かったですし、今回両流派の違いがはっきりとわかっりました。
観世流=都会的=洗練された節回し=井上家は特に京観世の流れを汲み、謡いに力を入れている。
金剛流=田舎的=古式を残している=舞金剛と言われて舞いに力を入れている
こんな感じでしょうか。
特に井上家は、三代前までは謡い専業のお家でしたので、観世流の中でも特に謡を重視してきた家です。なおさら、微妙な節回しが魅力的です。
音程も「観世流のカンダカ」といわれ、高い声が特徴的ですが、それぞれ別に聞いているとわかりませんが、比べると明らかに違う事がわかりました。
能安宅の勧進帳を歌舞伎、観世流、金剛流と比べての比較は、それぞれの特徴がよく出ていて、面白かったです。
謡の魅力が十分感じられた企画でした。